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エンパイア カスタム アンプリフィケーション(E-C-A)は
楽器アンプ、エフェクターの修理、製作専門とする公房です。

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Fenderアンプのトーンツマミは5でフラットに成るのか?
         


アンプを使用している方から良く「ツマミがどこでフラットですか?」と質問される事が有ります

特にフェンダーを御使用している方から質問が多いです
その時は「フラットにはならないですよ」とお答えしています

冒頭からですがfenderの-トーンは、どう回してもはフラットにはなりません

「フラット」とはグラフィックイコライザーで言えば全てのつまみが横並びの状態のことです


右のような時です

         


フラットなアンプの波形を見ると右のようになります
平らな部分がフラットと言うことです

右の画像はフェンダーアンプのパワーアンプ部に直接波形を入れて、オシロスコープで見たときの波形です
オーディオアンプと比べるとスーパーローが、なだらかに落ちています
ギターアンプはワザと極端に低い周波数は少しカットしている物が多いです


フェンダーのパワーアンプは、かなりフラットです


         


条件はボリューム、ベース、ミドル、トレブルは全て5
マスターボリュームがある場合は10です


右の画像はメモリ5です
下のオシロスコープの画像が上のフラットな四角い波形から
左上がりの滑り台みたいに変わっています
コレはトレブルが上がってミドルからベースに向かって削れているからです
フラットでは無く、かなりハイ上がりなのが分かります


四角い波形の左側が上がるとハイ上がりの状態です
ツマミが5の時は意外とハイ上がりになっています

         


トーンのツマミが10の時もフラットには成らず
ハイ上がりなのは変わりません

波形は似ていますがプリアンプ出力も変わる為
トーン5の時と比べて音は、かなり違って聞こえています

フェンダーアンプでトーン10にする人はいないと思いますが
聴感上は、かなりローが出ていると感じますが
ハイの方が良く出ているのが分かります

         


トレブル1 ミドル10 ベース10です


おぉ!!意外とフラットに近い波形(一番上の四角い波形画像)に近くなりました

コレでもピークが有るのでフラットと呼ぶには程遠いですが
トーン5寄りもフラットです
入力レベルは全てパワーの少な目のシングルコイルピックアップレベルです


こんな設定にする人は、いないと思いますが・・・






続きは次回にします
最近忙しく更新が遅れ気味です・・・orz

         


トレブル2  ミドル10 ベース2です


まだフラットにはならないですね

ギターアンプのトーンはオーディオ系のトーンとは違い
フラットの位置は有りません
また入力の増減で大きく出力波形も変わってしまいます
波形が変わるということはハイやローが上がったり下がったりするという事です


ギターアンプの「トーン5でフラットになる」はどこから出た話なのかは謎ですが
余り先入観にとらわれず
自由につまみは回していいと思いますよ

         

フェンダーはAカーブのポットが使われていることが多いです
Aカーブと言うのは滑らかに音量が上がります、
人間の耳には一番自然に聞こえるそうです

右の画像はミドルのボリュームポットの数値を計った状態です

ミドルのポットは10キロオームですが、テスターの誤差、ポット本体の誤差など考えれば9.39キロオームは許容範囲以内と思います

         
9.39キロオームの半分は4.695キロオームです

画像が抵抗値半分くらいの状態です
ツマミの位置は8を少し越えたくらいです
かなりツマミを上げないとポットの抵抗値の半分まで行かないのがAカーブです
ちょっとビックリですよね


         

メモリを5まで回した時の抵抗値は8.7キロオームです
元が9.39キロオームですから
ほんの少し音量が上がった状態です
Aカーブのポットはかなり滑らかに(緩やか)に
音量が変わるのが分かります

画像を見て分かるようにメモリに惑わされない方が良いですよ
ましてや「メモリ5がフラットだから」なんて思わない方が良いです

メモリに惑わされないで自分が「あ〜ここが気持ち良い感じだな〜」と思ってつまみを回すのが一番だと思いますよ