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エンパイア カスタム アンプリフィケーション(E-C-A)は
楽器アンプ、エフェクターの修理、製作専門とする公房です。

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MATCHLESS SUPERCHIEF-120 修理
         
マッチレス スーパーチーフ120の修理です

マッチレスと言うとDC30が有名です
スーパーチーフ120はプッシュプルのAB級設計で、マッチレスには珍しいハイパワーのアンプです

固定バイアスと自己バイアスの二つでバイアスを掛けている、
少し変わった回路です





         

中身はこんな風になっています

ハンドワイリングで、すごいですね、美しい配線です
作るのにどの位時間掛かるんだろうと思ってしまいます

         

電源スイッチを入れると内部のランプが点灯します

内側からコントロール文字やロゴを照らすようになります

作業してる時、このランプは意外とまぶしいのですよ orz



         
パワー管、整流管、プリ管を共に交換しました
整流管、プリ管はエレハモ製
パワー管はJJ製です

プリ管とパワー管のメーカーが違う理由は
元入っていたプリ管がエレハモだった為です
マッチレスにはソブテックのWCの音も合うかなと思います
パワー管はJJ製が丈夫で音質が明るい為、JJ製を使いました

この機種はバイアス回路が変わっていて、スタンバイスイッチを入れると、徐々にバイアスが規定の電圧まで緩やかに移動します
スタンバイスイッチを入れてパワー管に正常に電流が流れるまで数十秒掛かります
スタンバイ入れたら暫く待ってから演奏した方が良いですよ

         


カソードのバイアス電圧を暫くチェックして、
コンデンサの直流漏れなどの有無を調べます

しばらくランニングさせて熱などで出てくる症状(ノイズなど)抵抗ノイズなどをチェックして完成です


文字も光っていてカッコいいね





うつけもののたわごとの番外編です
クラスA(A級動作)とクラスAB(AB級動作)について


         

公房にお越しいただいている、お客様からよく聞かれる質問で
「○×△□〜のアンプはクラスAでなくクラスABなんですか?」と良く聞かれます

楽器の世界ではプッシュプルのクラスA級の存在が論議されているようですが
世の中には昔から「プッシュプルでクラスA(A級アンプ)」のアンプは存在します

国内、海外問わず、楽器業界で間違った事が伝わっているのが事実です
プッシュプルのクラスAは普通に存在している回路です
世界中に存在しています
珍しい物では有りません


A級とAB級はロードラインの動作点の違いです
プッシュプルのクラスAアンプのプレート電流を測って
「A級動作のプッシュプルは存在しない」と言っているのかな?と思います

別にVOX、マッチレス、バッドキャットを擁護しているわけでは有りません

過去に修理したA級と謳っている楽器アンプでも、一部の機種はAB級のカソードバイアスのアンプが有ったのも事実です