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エンパイア カスタム アンプリフィケーション(E-C-A)は
楽器アンプ、エフェクターの修理、製作専門とする公房です。

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POLYTONE MINI BRUTE Vの修理(repaire)
JAZZギターアンプとして有名な
POLYTONE(ポリトーン)です
トランジスタアンプですが
Federとは一味違う音が出せるクリーントーンアンプです




         

JAZZアンプとして有名なポリトーンです
外観はこの様に真っ黒です
ツマミは上部に付いています

故障内容は
使用中に突然「ボンッ」という音がして、その後「サー」というノイズがとても大きくなった
powerスイッチを入り切りするたびに、大きな「ボンッ」という大きなポップノイズが出るようになった

         
中はこの様になっています
画像左側がアンプ上部になります
右側が底になります
トランスや電源周りの平滑回路はアンプの下側に置かれ
プリアンプ部は上に取り付けて
電源回路とプリアンプ部は線材でつながるようになります
「重いものは下に設置」という、合理的な作りです

アンプ内部には吸音材として「グラスウール?」
が貼り付けてあります
ギターアンプで吸音材の入って入り物は珍しいですね
ちなみにオーディオマニアの人は吸音材の材質にもこだわるんですよ

         

この様に底板にトランスと電源基板が来ています
上部に向かって線材がたくさん伸びています












線材はコネクターで抜き差しできるようになっています
意外と線材多いです












右の画像がプリアンプ部ツマミやジャックなどが見えます
中は意外とシンプルです






         

コントロールはシンプルでVol,TREBLE,BASS
横に3点切り替えのスライドSWが付いています


シンプルに組み上げたアンプは「漢」だなと思います
開発者の「これ以外何が必要なんだ(笑)?」という声が聞こえます





         
不良なのはこのIC(オペ)でした
音は出ていますが波形が少し横たわっている波形でした
「ポリトーンってこんな波形だっけ?」
この故障の厄介なところは音を出すとクリーントーンが出るところでした
テスターで各端子の電圧計ると「あれ?こんなところにDC出るかな?」と言う状態でした
このICは現在製造中止で
同じピン足の物もありませんので他のICを使用して
基板のプリントパターンをジャンパーしたりカットして
新しいICと部品をつなげるようになります
大変そう…


         
元のICは足がたくさん見えますが増幅素子は2個しか入っていません
代用の物はTL072CPや4558etc沢山有りそうです
色々試して4558Dに落ち着きました
理由は個人的な音の好みがポリトーンに合いそうだからです









右の画像はプリントパターンをカットして
ジャンパー線でICの足に直接つないで
仮組した状態の時の画像です
思ったより大変でした
何度もつなぎ間違いないか確認してから
電源スイッチを入れます

音は無事出ました
代用のICは022みたいなものを使ったり、072CPを入れたりしましたが結果4558Dに落ち着きました
4558DDの音ではなかったです



         

他の修理は基盤のパターンの剥離などが確認できたので
線材でつないだりジャンパー線でつないだりして補強しました

         

お客様と相談して定電圧回路の電解コンデンサや
プリ部で怪しそうな電解コンデンサを交換しました





         

交換した部品は右の画像の物になります

「サー」ノイズも電源スイッチオン時の「ボンッ」という
ノイズも出なくなりました

実に静かなアンプです



         

裏板を止めるビスを紛失している状態の為
ニッケルで色違いですが木ネジとタッピングビスで
シャーシとキャビネットを止めました
外国人ってシャーシにビス穴切らないで
タッピングビス等使うの好きだなぁ










コントロールツマミは上部についています
ツマミが上に付くアンプって個人的に好きです
かっこいいなと思います



         
無事終了いたしました

以前JAZZギターを弾いているお客様、自分よりかなり若い方に「何故JAZZを弾こうと思ったんですか?」
と聞いた時に返ってきた答えが
「JAZZって1曲の中にお互いが自由に弾けるパートが有るんですよ、そこが自由でいいなと思ったんですよね」と言われました

なんかいいなと感じました