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エンパイア カスタム アンプリフィケーション(E-C-A)は
楽器アンプ、エフェクターの修理、製作専門とする公房です。

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東京都文京区水道2-11-12阿部ビル 1F裏


          Egnater RENEGADE修理(repair) 

                    エグネーターの2チャンネルアンプ
                    デジタルリバーブ内蔵、マスターボリュームが2個付きで
                    演奏中にFOOT SWで音量差も変えられます
                    パワー管に6L6GC×2本 EL34×2本パワー管を自在にブレンドできる等
                    ユニークな回路が追加された至れり尽せりのアンプです

                    


         

中はこの様に成っています
プリアンプ基板
パワーアンプ基板
電源基板と分かれています、理想的ですね

理想的なつくりなんですが
このアンプは線材の量がすごいです
線材の束、束、束…

手ハンダは少なく
線材を基板につなぐのはコネクターでつないでいます

線材の量が尋常じゃないです
このアンプは何回か修理しましたが
初めて中見たときは驚きました

線材の量が束…束…束…

線材をまとめている、タイラップを外すと
まさに線材地獄
線材の束…束…

製造時コネクターを間違えて挿したりしないのでしょうか









         

RENEGADEにはユニークなノブが付いています

「TUBE MIX」と呼ばれるノブです
パワー管が5881/6L6GCと6CA7/EL34をバイアブルにMIX出来ます
5881/6L6GCはFenderやMESAなどの
アメリカのメーカーが多く採用しています
6CA7/EL34はMarshallで有名ですね

両チャンネルに付いているのでクリーンチャンネルは6L6GC
歪みチャンネルはEL34等が可能です

もしくは6L6GCに少しEL34 サウンドをMIXさせる
もしくはEL34に6L6GCをすこしMIXなどです
マニアックです、たまりません、よだれ物です

Volポットを外すと…1軸4連のポット‼
サウンドハウスでも売ってないよ‼
これ特注でしょうか?
分けてほしいですね








         
ここから修理になります
症状はチャンネルが切り変わらない状態です

連絡頂いた時は、それほど重症でもないだろうと思っていましたが

チェックしていて「接触不良でもないし、なんだろう」
チャンネル切り替えの電源部がFUSE切れ起こしてます
様子がおかしい…
FUSE切れが何度も起きると電源トランスに負担がかかってしまいます

色々調べると電源基板しか考えられない…
線材の束の電源基板をひっくり返します

やっとこさひっくり返りました




         

不良個所は画像部の電解コンデンサ
画像は交換後の物になります

不良の原因は高熱になる放熱板が付いているダイオードの近くに
電解コンデンサが配置されているので
電解コンデンサのへたりが早かったと思われます
珍しい故障ですね

高温に耐えられる電解コンデンサに交換です
定格超えて電流も流れたのでダイオードも一緒に交換です



         

その他の修理は以下の様になります
修理箇所は接触不良のあったプリ管用ソケット1交換です
それ以外は消耗品扱いのインプットジャックも交換

パワー管は4本ともソブテック製に交換ですです

プリ管はお客様と相談して、今回は未交換です

各部チェック、クリーニング、再バイアス調整になります







         

冷却ファンを繋いでいるコネクターが
傷んでいたので交換しました

下の画像が今回交換した部品です



         
画像の人がBRUCE EGNATERです
ブルースってかっこよすぎの名前です、うらやましい
長年培った知識と技術の塊のような人です

すごいな、自分もこの年まで今の仕事できるのかな
出来るといいな

才能とは何かと問われれば
「続けることだ」と私は答えます
続けることなど誰にでもできると思うでしょうが
実はこれが最も難しいのです
羽生善治


日々勉強です