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エンパイア カスタム アンプリフィケーション(E-C-A)は
楽器アンプ、エフェクターの修理、製作専門とする公房です。

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  Marshall 1992 JCM800 SUPER BASSの修理(リペア)+改造です

マーシャル JCM800 スーパーベース 1992の修理+改造です
パワー管にEL34×4本の100Wのマーシャルのベースアンプです
コントロール部分が他のアンプと少し違っている物です


マーシャルのベースアンプです
マーシャルと言うとギターアンプを思いつきますが、ベースアンプも作っています
型番は「JCM800 1992」と言う型番になります

中はこの様にプリント基板に部品が乗っています

JCM800時代は真空管のソケットへは手半田で線をつないでいます

手づくり感が残ってますね

         
コントロールはSlope, Bass, Middle, Mid Sweep, Treble, Volumeになっています

「Slope」「Mid Sweep」この2つのツマミがこのアンプの特徴です
「Mid Sweep」はミッドの周波数帯を可変します、アクティブなパラメトリックEQの様には効きませんが、MIDツマミと平行して使うと「おぉ〜〜」と言った感じで変わります、(説明下手ですいません)

「Slope」ツマミはベースをコントロールします
BASSツマミは付いていますがBASSをコントロールします
「Slope」ツマミはプリアンプ部の最終段でベースをコントロールするツマミになっています
BASSツマミとは効きが少し違います

今回はお客様が「Slopeツマミが後半から急激に効いてしまう」
「効き方を、もう少し滑らかに効く様にして欲しい」と言うご希望です

レゾナンスを裏のLINE-OUTジャック取り付け改造もご希望でした

修理+オーバーホール+改造の作業です




         

今回はオーバーホール兼ねて真空管の交換と電解コンデンサの交換もしました

上の画像の左2本が交換したものです
右側2本も交換します

パワーアンプ部の平滑回路と呼ばれる部分の電解コンデンサです
この電解コンデンサが縁の下の力持ちになり腰砕けしない低域を再生します
電解コンデンサは、シャーシの外に出ているほうがカッコいいなぁ
最近のハイゲインタイプのアンプは電解コンデンサも基板に乗るので全てシャーシの中に入るようになってしまい、外見はトランスと真空管くらいしか見えない
スマートな感じで良いですけどね

下の画像は全て交換した状態です

3枚目はプリアンプ部の電解コンデンサです
これも交換しました


交換する真空管は、お客さまと相談して
プリ管はJJ製の12AX7×3本に交換しました
パワー管はスベトラーナ製のEL34×4本に交換です
1992はパワー管が6550の物も有ります

プリ管JJ製+パワー管スベトラーナ製の組み合わせは、自分も好きな組み合わせです






         

裏のDI-OUT-JACK(LINE-OUT)にレゾナンスツマミを取り付けました
BASSアンプだと、またコンデンサの乗数に悩みます
実際に鳴らしてみてコッチかな?これだとMIDまで上がっちゃうから
もう少し下の帯域のみ上がる方が良いのかな・・・と考えながら音出しして決めます




SLOPEツマミも効きが自然に聞こえるようにポット交換等して改造しました
これは思ったより上手く行きました



         
今回、交換した部品です

ジャックも交換しました
パワー管は画像の撮り忘れです

お客様の好みを聞いて測定器で波形見てバイアス調整
その後、実際に音出しをして、もう一度再バイアス調整します

ベースの音も人により好みや必要とする音は違うので
同じアンプでも「ヴィジュアル系やってますので歪ませます、SVTに負けない音出したいです!!」や「軽いJAZZっぽい音楽やってます」等でかなり調整は変わってきます

         

SLOPEの効きも良くなったし、レソナンスも良い感じで効いてくれました

電解コンデンサも交換したのでお客様より「音像がハッキリして良くなった」と
御連絡いただけました

気に入ってもらえて良かった

無事終了いたしました