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エンパイア カスタム アンプリフィケーション(E-C-A)は
楽器アンプ、エフェクターの修理、製作専門とする公房です。

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           FENDER-Super60修理 ハムノイズ落とし改造 

                    Fender Super60(フェンダー スーパー60)の修理と改造です
                                    パワー管6L6GC×2本、プリ管12AX7A×3本
仕様のTUBEアンプです

                    クリーントーンで使用している時にハムノイズが気になるので
                                    ハムノイズを落として欲しいという改造も平行で行いました


         

基板は、この様になっています
部品は全て基板の裏に付いています
ボリュームポットの基板と真空管のソケットが付いている基板の2枚です

ハムノイズが大きいと言う事ですが・・・確かに少し気になりますね
お客様は、ひずみを下げる為12AX7を1本、12AT7を2本仕様にしていました

部品交換も大変そう・・・
何回か修理はしているようで、抵抗が基板に上付けで付いています

今回の作業は、とても大変だったので参考になる画像撮影が取れませんでした、撮り忘れということです


         

ハムノイズ落としですが、電解コンデンサの交換だけではハムノイズが残る様です

THE TWINもハムノイズ多いし・・・
このシリーズはハムノイズ大きいのでしょうか?

こういう時は「出来る事は、すべてやってみる」のが一番です

まず電源周りの線材の引き回し、チョークトランスがシャーシ内部に入っていたので外に出しました

         


電解コンデンサ交換後、まだハムが少し出てます
チョークトランスを外して出来たスペースにヒータートランス追加して
真空管をDC点火してみます
基板のプリントパターンのカットなどします














右の画像が追加のヒタートランスです

DC点火だとノイズは減るけど音も変わるといわれるしなぁ・・・
悩みながら作業継続




         

他にもハムバラスの追加で落とす方法もやって見ます
DC点火よりハムバランスの追加の方が今回はノイズ落ちました

ほとんど聞こえないくらいまで落ちました「おぉ、これならいけるかも!!」
ここまで落ちれば、お客様を納得してくれるはず

DC点火は止めてハムバランス改造に決定です












今回追加したハムバランサーです
ハムバランスと言うのは、右画像みたいにボリュームポットの様なツマミが出ます
シャフトの短いボリュームポットの様なものです
うすいピックやマイナスドライバー等で回して一番ノイズが小さくなる所を探します

誰でも出来る簡単な作業です






         

今回交換したジャックと電解コンデンサです
バイアス部やカソードのコンデンサも交換しました

プリ管はJJ製の12AX7と12AT7です
何本か差し替えて一番ノイズが少ない物を選びました

         

真空管の熱で部品は劣化してしまいます

パワー管の下から冷却ファンでパワー管とアンプのシャーシを冷却する為の
ファンを追加しました

このSuper60のスピーカーはエレボイ(Electro-Voice)に交換されていました
その為にアンプは激重です
修理品が届いた時に最初「え?何でこんな思いの?」と思い開梱・・・
トランスが大きくて重いアンプは有りますが
スピーカーが大きくて重いアンプ・・・最高です









右画像は完成後です
パワー管の下から風を送ります

エレボイの存在感すげ〜マグネットもでかい!!
スピーカーコードはベルデンです
お客様が、このアンプに愛情いっぱい掛けているのが分かります

音も良い!!スピーカーは大事だなと感じます
アンプはスピーカー選びを間違わなければ
真空管に5万円掛けるより
スピーカーに3万円+真空管に2万円の方が良い音(好みの音は)出ると思いますよ、スピーカーは大事です



         

無事終了です

今回の作業は真空管交換、ハムバランサー追加、電解コンデンサの交換
冷却ファン追加、オーバーホール等です

「EV」の文字がうっすら見えていてカッコいいです
エレボイの音好みだな・・・
自分のツインリバーブをエレボイにしようかなと感じた作業でした

今回はDC点火よりハムバランサーの改造の方がノイズが落ちましたが
全てのアンプに当てはまるとは限りません