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エンパイア カスタム アンプリフィケーション(E-C-A)は
楽器アンプ、エフェクターの修理、製作専門とする公房です。

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           Ampeg V-4B(ベースアンプ) Repair(修理)
                      
 


                     Ampeg(アンペグ)の名機V-4Bのリペア(修理)です
                                      現行の再生産の物とは使われている真空管が大きく違います
                                     オリジナルはパワー管7027×4本 
                                      プリ管12AX7×2本 12DW7×1本 12AU7×1本 6K-11×1本のアンプです


         


天板を開けると中はこの様になっています
基板は裏返しで部品は裏に付いています

プリ管のソケットは基板に全て乗っています
パワー管は線材でつなげるようになっています

         


電解コンデンサはこの様に液漏れやパンクしている状態でした

お客様は「久しぶりに引っ張り出してきた物、再度使えるように完全にオーバーホール」と言うことです

この様な電解コンデンサは交換になります

         


外から見える電解コンデンサはこの3本です
このコンデンサも交換いたします

ハトメ打ちでシャーシに取り付けられているから、外すのが大変です
ハトメは上からドリルで穴を開けて外します
その後は3ミリビスとナットで止めます




         


上記の画像のコンデンサの交換後です
時代が変わると同じ電圧、容量でもコンデンサのサイズは小さくなるんですよね

技術の進歩だろうなと思いながら交換してます




         


内部はチューブラタイプの電解コンデンサがあるので交換します

下画像はラグ板を立てて電解コンデンサを固定しました
電解コンデンサとシャーシの間にゴムシートを貼ったの理由は
シャーシからの熱を電解コンデンサに伝わり難くする為です


アンペグの電解コンデンサ交換修理は、同じ容量のコンデンサやサイズが無いので結構大変です





3枚目の画像は交換したブロック型とチューブラの電解コンデンサです





         



バイアス部のコンデンも不良の為交換
焦げていた抵抗も4本交換しました
シャーシをひっくり返して止め板を外すと、この様に部品が見えます
基板を外さなくても部品が交換出来るようになっています
便利で良いね、修理する側の人間は助かります


下の画像は交換したジャック、抵抗等です



         


パワー管はJJ製の7027という型番の物に交換です
6L6GCより少しハイパワーの物と思っていただいて良いと思います
このパワー管が良い音出すんです

6L6GCと差し替えは可能ですが、ピン足が違う為
少し改造に費用が掛かるようになってしまいます

再生産のV4Bもパワー管は7027使って欲しかったなと感じます
再生産物はパワー管が6L6GCに変わっています

         


プリ管交換後です
奥に見える太目の真空管が6K-11と呼ばれるもので現在は生産されていません
今回は昔作られたストック物に交換しました

再生産物と違うところは再生産物が 12AX7×3本 12AU7×1本に対して
オリジナルは12AX7×2本 12DW7×1本 6K11×1本です





下の画像は交換したプリ管です




         


シャーシをひっくり返した状態で測定器チェック後
真空管を暫くランニングさせます















シャーシに入れると、この様になります
7027カッコいいですね
もう少しで音出しチェックです



         

無事完了いたしました

2枚目の画像は裏板をしていませんが、裏からの眺めです

音出し後、「良い音だぁ・・・昔の人はこんな音出していたのかな?、ちょっと感動・・・」

アンペグのベースアンプだとSVTを思う人が多いと思います
V4Bもアンペグの名機だと思います


音出し後無事完了致しました