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YAMAHAから発売されていた Soldano設計のチューブアンプ T-100Cです YAMAHAはマーシャルの輸入代理店ですが この時はソルダーノと手を組んで、このシリーズを販売していました ラックに入りそうなヘッドアンプも有りました なぜソルダーノから?Marshallは「YAMAHA」とロゴが入るの嫌ったのかな 大人の事情があったんでしょうか? 故障内容は「チューブ交換しても前より音が抜けない、ハイが出ない、プレゼンスのツマミをかなり上げないと前のような音にならない」 「コンボの為、ローが少し足りなく感じるのでレゾナンス追加」でした |
中身はこの様な感じです、かなり手作業のところが多いです 真空管のソケット等は基板に乗っていますが 線材等は手半田の部分がとても多いです ソルダーノの製作特徴はボリュームポットやジャック等は一枚基板に乗せない事が多いですね そのお陰でジャックの破損やポット不良でも短時間で交換できます 修理時間は短くなるので結果、修理代は安く上がります 全ての部品が一枚基板に乗っていると、ジャック1個の交換でも全てのポット、ジャックを外して、ビス緩めて、基板ひっくり返して、線材を束ねているのも外して・・・と書くだけでも大変な作業になってしまいます orz 他メーカーでジャックやポット1個の交換で、高額な見積もり料金が発生して驚いた経験も有ると思いますが、交換に時間が掛かってしまう機種も一部は有るんですよね 一枚基板だと手半田などの作業が減る為に安く作れるメリットは有りますが |
修理の続きです 調べた結果、パワー管に極端に電流が流れていない状態 なぜ?こんなに電流が流れてないの? 設計の問題? このアンプは、こんなに電流は抑えてなかったはず・・・ 見ていくと、このバイアスポットの不良でした 接点復活材でも一時的に治ると思いますが 末永く使う事を考えて交換します |
この様に伏せ方の物に交換しました こちらの方がドライバーを上から挿せるのでバイアス調整も楽です バイアス調整のポットが横向きだと調整しにくい時が有ります ましてやバイアス調整ポットの近くにB電源と呼ばれる高電圧の回路が着ていると 手やドライバーが触らないように気を使うようになります 間違えてもバイアス回路にB電源のプラス電圧が掛かったら「バチッ!!」と音がして・・・ パワー管に電流が流れすぎて、パワー管は逝ってしまいます (-人-) |
レゾナンス取り付け改造(モディファイ)の作業に移ります PRESENCEツマミの上に取り付けます プレゼンスツマミ横や下側の取り付けも考えたのですが 他の部品との接触を考えて、上に取り付けました 穴を開けて取り付けます レゾナンスは持ち上げる周波数帯が調整できます ヘッドアンプで丁度良い感じでもコンボでは、もう少しミッドローまで上げたほうが良い時も有ります 実際に音を出してドコの周波数まで上げるか部品を何回か付け替えます お客様本人の好みを聞く限り、使うギターは59かカスタムのP.Uが付いているギターで音出しをした方が良さそうでした 何回か悩んで完了です ツマミも似た物をつけて違和感無い様にします |
完成です 少しミッドローまでレゾナンンスを上がるようにしたので とても気持ち良いローが出てきました 一番左に絞れば元の音にもなります コンボにレゾナンス付けは上手く鳴ってくれるかなと思いましたが このアンプにはバッチリ合いました エフェクターのアンプモデリングには必ず入っているSOLDANOサウンド このアンプもしっかりソルダーノの音が出ています OEMでも手抜き無しのマイクソルダーノ 素晴らしい音です |