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エンパイア カスタム アンプリフィケーション(E-C-A)は
楽器アンプ、エフェクターの修理、製作専門とする公房です。

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LANEY VC-30-210 修理、改造
EL84を4本仕様のコンボアンプです
         

LANEYのコンボアンプです
LANEYというと「Paul Gilbert」と思うか「Tony Iommi」と連想するかで年が分かるんでしょうねぇ


中身はかなり手づくり感が有ります
基板に部品は乗っかっていますが、真空管のソケットへは線材を使って手半田です


基板上の信号ラインも意外と線材が多いです
基板外すの大変そう・・・


画像のように自分はマスキングテープに線材の色やメモを書いて
シャーシに貼ってから基板外す時が多いです




         

プリアンプ部の基板をひっくり返したところです

「二次側FUSEが時々切れることが有る」
と言うことですが
パワー管、パワーアンプ周り、電源周りに大きな故障はありません

二次側FUSEは315mA入っていて、電流を計測すると
MAX出力で電流が315mA流れていました
「0.5AのFUSEでも良いんじゃないのかなぁ」
スタンバイスイッチ入れた時の突撃電流で切れるのかな・・・

色々考えましたが、それ以外に気になるところが・・・
ヒーター電圧が異常に高い、定格を軽く越えてます
「なんで?ここまで定格オーバー?」

         
何度も回路を追っかけてもヒーター電圧を下げている所が有りませんでした

お客様にヒーター電圧を定格まで下げる事を連絡後、改造です
余裕を持って10Wタイプの抵抗を使いますが、シャーシ内のスペースの都合上5Wタイプを並列に使用して10Wの抵抗を作ります
これでパワー管含めてヒーターも定格内に納まりました

ヒーターはパワースイッチを入れた時に真空管内部がオレンジ色に光るのがヒーターです
このアンプの場合でと交流で6.3v、直流だと12.6vが定格になります

ヒーター電圧の定格オーバーはNGです、真空管の寿命も短くなるし、良い事1つも有りません
例えるなら車のエンジン回してないのに「エアコン全快!!」みたいな感じです(ちょっと無理な例えか?)

         

赤丸が追加の部品です
ヒーター線の引き回しはノイズの元凶になりますから、
シャーシ内部で電源基板付近で電圧を落としました

FUSE切れも念のためFUSEホルダーを2個交換しました
FUSEホルダーの接触不良でFUSEが切れる事が有るためです

海外アンプはFUSEホルダーの故障が多いような気がします
国産アンプでFUSEホルダーの故障は余り見ない様な・・・
Made in JapanのFUSEホルダーって優秀なんですかね?

でも国産のFUSEホルダーって形がイマイチなんですよ
手で回すところの部分とか・・・全体の形やバランスが悪いというか
メーカーの人ごめんなさい、消費者の素直な意見です・・・


         

ツマミのレイアウトは2チャンネル仕様です

かなり歪むなぁ
BLACK SABBATHではないですね

何回かスタンバイスイッチを入れなおしたりしてFUSEが切れないかチェック

この様な症状が再現されない修理が一番不安です

         

何日か気が向いたときに電源入れたり切ったりして
状態を見て問題が出なかったので無事終了です


コンボアンプでツマミがキャビネットの上にあるアンプって使いやすくて好きです
VOXのAC30やブルースブレイカーコンボとかツマミが上部にある物は好きですね

気が付けば2台とも名機ですね